京都大学工学研究科マイクロエンジニアリング専攻
精密計測加工学研究室

パラレル機構工作機械

従来の工作機械の送り駆動系とは完全に異なり,パラレル・リンクにより駆動される新しい機構の工作機械のサーボ制御について研究しています.

現在の工作機械の多くは,互いに直交する送り駆動軸(X, Y, Z軸及び回転軸)を基本としています. パラレルメカニズム構造の工作機械は,それとは全く異なり,回転ジョイントとリンクにより機械を駆動します. 実用的なパラレルメカニズム構造の工作機械が市場に投入されてから既に10年以上経っていますが, 従来型の工作機械と比較して運動精度,剛性などの面で課題があり,期待されたほど普及していないのが現状です. 本研究室では,パラレルメカニズム構造の工作機械の精度を向上させることを目的に,主に動作制御の面から研究を行っています.

重力の影響をキャンセルするキャリブレーション法 重力の影響をキャンセルするキャリブレーション法
パラレル機構の位置決め精度を最適化するためには,機構パラメータのキャリブレーション誤差に起因する誤差と, 重力に起因する誤差を切り分ける必要があること示し,可動領域のほぼ全域で目標に近い位置決め精度を得ることに成功しました.(2005年3月)

重力に起因する運動誤差の補正法 重力に起因する運動誤差の補正法
パラレル機構の特徴として,重力による部材の変形によって大きな位置決め誤差が生じ, かつその大きさは主軸端の位置・姿勢によって変化します.本研究では重力に起因する誤差を予測するための力学モデルを提案し, 補正によって大幅な位置決め精度の向上を得ました.(2005年3月)

パラレル機構のための外乱オブザーバ パラレル機構のための外乱オブザーバ
パラレル機構に対して,6本のストラットを駆動するサーボモータの電機子電流から, 切削抵抗などの外力を推定する外乱オブザーバを構築しました.(2003年3月)

絶対座標系状での精度を評価するキャリブレーション法 絶対座標系状での精度を評価するキャリブレーション法
テーブルを基準として,可動領域全体で位置決め精度を向上させるため,DBB測定用の治具を製作し, キャリブレーション法を改善,位置決め精度を大幅に向上させました.(2003年3月)

DBB法を用いた機構パラメータのキャリブレーション DBB法を用いた機構パラメータのキャリブレーション
従来の機構と異なり,パラレル機構の場合,高精度な制御を行うためには, ストラットの長さ・ジョイントの位置などの機構パラメータを正確に同定することが必要不可欠となります. 従来のマシニングセンタの精度検定に広く使われているDBB法を用いて,それらを同定する手法を提案しました.(2001年3月)